高さ4~7m程で、 あまり大きくならないサクラです。 地際から幹が複数立ち、 株立ちの樹形になります。
チョウジザクラ
横から見ると丁字形の花
特徴
春に咲く花は、 細長い筒の先に小さい花びらが水平に開くため、 横から見ると「丁」の字の形に見えます。 下向きに咲く花は決して派手とはいえませんが、 10種類ある日本の野生のサクラの内の一つで日本固有種です。
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以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
サクラの仲間の中では小さめの葉っぱです。 一番幅が広いところが上の方にある楕円形をしています。 縁は丸みのあるギザギザで、 先端は尾っぽの様に伸びます。
花
春の新芽の芽吹きの前か、 同時に白から淡いピンク色の花が咲きます。 がく筒が細長く、 花びらは小さくて水平に開くため、 横から見ると丁の字の形に見えます。
実
小さいですが甘味があり食べられます。 赤い実は熟すと黒くなります。
幹・枝
樹皮は灰色がかった茶色で横長の皮目が点在します。 若い枝には毛が生えています。
冬芽・葉痕
丸みを帯びた茶色っぽい芽です。 ちょっと地味な印象の冬芽ですが、 葉痕のお顔はありますよ。
人との関わり
小さい花で花数も少なく寂しい印象があるためか、 庭や公園に植えられることが少ないサクラです。
名前の由来
花の形が横から見ると「丁」の字の形に見えることに由ります。
その他の情報
日本海側では青森から滋賀にかけて、 花がひと回り大きく、 がく片にギザギザが無い変種のオクチョウジザクラが分布します。
見られる場所
執筆協力 : 石井誠治