シナミザクラ

中国から来たサクランボ

特徴

早春花が開花して、 その後、 葉が遅れて展開します。 花は花びらより雄しべが目立つぐらい小ぶりな花です。 実は酸っぱいけど食べられ、 お酒や薬にもされます。
中国では観賞用ではなく実を食用にするために栽培している桜です。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

小高木で盃状になります。

楕円形でぎざぎざは細かく先端は細長くのびます。 互生です。

花は白色で切れ込みは無く、 先端は少し凹みます。 おしべが長く目立ちます。

  • 早春、 葉の展開の前に雄しべが長い花が咲く
    写真 / 2021.3.6 東京都小石川植物園 MasakoT

  • がく筒は杯形で横にしわが入りやすい
    写真 / 2021.3.6 東京都小石川植物園 MasakoT

  • 小輪の花がたくさん咲く
    写真 / 2021.3.6 東京都小石川植物園 MasakoT

実は赤く熟します。 実の形は球形から先が尖るものまで変異があります。

  • 写真 / 埼玉県立川の博物館

幹・枝

枝は灰褐色で幹は赤味を帯びます。

  • 横長の皮目がある
    写真 / 2022.3.15 東京都千代田区東御苑 MasakoT

冬芽・葉痕

褐色で艶があります。 葉芽は細めでとがり、 花芽はぷっくりと丸みがあります。 葉痕の維管束痕は3つでお顔に見えます。

  • 花をお楽しみに!と、 にっこり
    写真 / 2025.3.2 埼玉県寄居町 Tamacha

  • ふくらみ出した冬芽
    写真 / 2021.2.12 東京都小石川植物園 MasakoT

  • 葉痕は芽を支えているかのように枝から張り出す
    写真 / 2025.3.2 埼玉県寄居町 Tamacha

人との関わり

実は赤く熟し食用だけでなく、 桜桃酒の原料になります。 枝や葉、 根、 花は薬用に利用されます。

  • 花も薬用として使われてきた
    写真 / 2022.3.15 東京都千代田区東御苑 MasakoT

名前の由来

中国(支那)から導入されたミザクラのためシナミザクラと名付けられました。 中国ではサクランボを食用し桜桃と呼ばれます。 カラミザクラ(唐実桜)という別名もあります。

  • 中国からやってきた実を食用とするサクラ
    写真 / 2022.3.15 東京都千代田区東御苑 MasakoT

その他の情報

・同じように実を食用とするセイヨウミザクラは花と葉が同時に展開しますが、 シナミザクラは早春に花が先に咲き、 葉は遅れて開きます。
・江戸時代に中国から導入され、 実を食べるために植栽されるので、 山には生えていません。
・日本の桜の園芸品種は、 野生種10種とカンヒザクラ、 シナミザクラが掛け合わせて作られていると言われています。

  • シナミザクラは花が葉の展開よりも先に咲く
    写真 / 2006.3.15 石井誠治

  • セイヨウミザクラ花は葉の展開と同時に咲く
    写真 / 石井誠治

性格

枝から気根を出し、 挿し木で活着します。 モリニア病(葉が腐る病気)に弱く、 腐った葉はクマリン(桜餅)の香りがします。

体験・遊び

灰褐色の樹皮を強くこするとあずき色の樹皮に変わります。

  • 写真 / 2022.3.15 東京都千代田区東御苑 MasakoT