傘形の樹形になります。
アーコレード
秋にも咲く八重桜
特徴
イングラムというイギリス人が明治時代に多くの日本の桜をイギリスに持ち帰りました。 その桜のうちオオヤマザクラとコヒガンから作出られた園芸品種がアーコレードです。 やや濃いピンク色の八重咲の花は美しく、 ヨーロッパでは春だけ咲き、 公園や個人の庭に多く植えられています。
日本では春と秋にも咲く「二季咲」となるため話題性があり人気が高くなっています。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
葉のギザギザは深かったり浅かったりします。 全体は楕円形で先端は尖り、 表は緑が濃く裏は淡い緑色です。
花
花びらは7枚から14枚で、 同じく二季咲きのジュウガツザクラよりも大輪の直径4cmほどの花が春と秋に咲きます。
春の花は豪華ですが、 秋は花が少なく小さめで雰囲気はかなり違います。
実
花の後に小さな赤くて丸い実がなります。
幹・枝
樹皮は黒紫色で艶があります。 皮目は横長で太めです。
冬芽・葉痕
大きめの冬芽で、 花芽は先端に毛があります。
人との関わり
イングラムというイギリス人により明治時代に多くの日本の桜がイギリスに導入されました。 その中で定着したオオヤマザクラの1本とコヒガンとの交配で作出されたサクラの品種です。
名前の由来
「称賛」という意味の英語「Accolade」に由来します。
その他の情報
ヨーロッパでは春咲に対し、 日本では春以外に秋にも咲く理由は、 ヨーロッパは日本より緯度が高く、 片親のコヒガンに二季咲の性質を内在しているからです。
性格
花は淡い紅色の八重咲で、 ヨーロッパでは人気が高く各地に植栽されています。 ヨーロッパでは春に咲く一季咲ですが、 日本では気候のせいで秋にも少し花が咲く二季咲になります。
見られる場所
執筆協力 : 石井誠治